めざしが考察するさんまの技術。
この表題では、既に、なにいってるかわからない(笑)ですが、好き嫌いはあると思うのですが、明石家さんまに見るコミュニケーション技術がとてもわかりやすいと私は日ごろから思っているので、ここで触れていきたいと思います。
とある番組での一幕を例に挙げるとわかりやすかったので、会話文一部ですけど逐語録です。
タレント「私の夢が中学2年生から映画に出て」 さんま「あー」 タレント「さらに映画の舞台挨拶に出る」 さんま「ほー、ちっちゃいころ見てて、映画の舞台挨拶かっこえーなーと思ってたんだ」 タレント「舞台挨拶のリハーサルを中学2年生からしてたぐらい」 さんま「リハーサルを中学2年生からしてたんだ」
年末か年明けの某番組でした。見た方もおられますかね。一見いつもの明石家さんまのトークなわけですが、実は、ここにはコミュニケーション技術がふんだんに盛り込まれています。
明石家さんまのトークには一定のルールがみられます。一つは、相手の言っていることは決して否定しないことですね。このトーク中は、うなづき、相づちを打って(黄色下線部)出演者の発言をむしろ促していました。
これはマイクロカウンセリングでは、「かかわり行動」に当てはまります。これは、聴き手の積極的な傾聴の姿勢を話し手に示す手法の総称のことで、
- 視線を合わせる(文化的に合ったもの)
- リラックスした身振り手振りや姿勢
- ごく自然な話し方(大きさ、トーン、スピードに配慮する)
- 相手が話そうとする話題を安易に変えたりせずについて行く。
という4つの項目。このトークを切り取ってみてもさんまは、実践しているのがよくわかります。
これらは基本的な対人援助の技法となるわけですが、要はコミュニケーションだから、有名人でも一般人でももちろん活用ができてしまう。
そして、もうちょっと踏み込んで考えてみよう。
先ほどのやり取りを見てみよう。ここでは、言い換えを行っています。
タレント「さらに映画の舞台挨拶に出る」
さんま「ほー、ちっちゃいころ見てて、映画の舞台挨拶かっこえーなーと思ってたんだ」
かっこいいとはタレントは話していないが、昔からの夢だったとうれしそうに話していることを捉えて、言い換えている。
以下は、事実の反射という面接技術。それはこの部分のやり取りになる。
タレント「舞台挨拶のリハーサルを中学2年生からしてたぐらい」 さんま「リハーサルを中学2年生からしてたんだ」
相手のいっていることを繰り返す応答技術になる。
これらを展開することで、さんまは「聞いているよ」というメッセージを出演者へ効果的に伝えていることに成功しています!
まあ、その他お笑いのテクニック乗り突っ込みや、笑いどころについては、オーバーリアクションでわかりやすくしているし、ちょくちょく突っ込みも入るので、もちろん面接場面とは異なるわけですが、出演者の話を聞く力は一級品というのも技術面からみても頷けます。
ソーシャルワーカー(社会福祉士・精神保健福祉士)にとって、コミュニケーション技術レベルアップは不可欠です。
そして技術向上のヒントは、いろんなところにあると思うので、目にされているさまざまな話術・技術を考察して、学びを深めるのも一つかも知れないと思います。